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法人向けAI-OCRサービスの選び方と比較ポイント|導入メリットと注意点を解説

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法人向けAI-OCRサービスの選び方と比較ポイント|導入メリットと注意点を解説

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毎月発生する大量の紙帳票のデータ入力作業に、多くの時間と労力を費やしていませんか?その解決策として注目されるAI-OCRですが、自社の業務に本当に適合するのか、費用対効果は見込めるのか、導入判断に迷う担当者の方も多いでしょう。この記事では、AI-OCRの基本から具体的な活用シーン、サービスの選び方、導入を成功させるためのステップまでを網羅的に解説します。

目次

AI-OCR導入で得られる3つの主要メリット

データ入力業務の大幅な工数削減と生産性向上

AI-OCR導入の主要なメリットは、データ入力作業の自動化による工数削減です。これまで手作業で行っていた紙書類からの転記作業は、担当者にとって大きな負担でした。
AI-OCRを活用すれば、スキャンした書類を読み込ませるだけでデータ化の主要部分が完了し、入力にかかる時間の大幅な短縮が期待できます。これにより生まれた時間を分析や企画といった付加価値の高いコア業務に充てることで、組織全体の生産性向上につながります。

ヒューマンエラーの削減によるデータ品質の向上

手作業によるデータ入力では、入力ミスや見間違いといったヒューマンエラーを完全になくすことは困難です。特に長時間の作業では、疲労からミスのリスクが高まります。
AI-OCRは機械的に処理を行うため、作業品質が安定します。ゼロから入力するのではなく、AIが抽出したデータを確認・修正する運用フローに変わることで、ヒューマンエラーの発生率を低減させ、データ品質の向上が期待できます。

ペーパーレス化の促進と迅速な情報活用

紙の帳票をデータ化することは、ペーパーレス化を促進します。書類の物理的な保管スペースが不要になり、管理コストの削減にもつながります。
また、データ化された情報はキーワード検索で迅速に探し出せるようになり、情報共有や検索の効率が向上します。過去の取引履歴の参照やデータの集計・分析が容易になることで、迅速な状況把握や意思決定を支援します。

AI-OCRで効率化できる業務と具体的な活用シーン

請求書・領収書などの経理帳票処理

経理部門では、月末月初に集中する請求書や領収書の処理が大きな負担となりがちです。AI-OCRは、取引先ごとにフォーマットが異なる請求書からでも、AIが日付や金額、取引先名といった項目を自動で抽出することが可能です。
インボイス制度で求められる登録番号の読み取りや、税率ごとの仕訳入力も効率化できます。例えば「LINE WORKS OCR」のようなサービスでは、従業員がスマートフォンで撮影した領収書をデータ化し、経費精算業務をスムーズにすることも可能です。

受発注書・納品書などの取引書類のデータ化

受発注業務では、FAXや郵送で届く紙の注文書や納品書の処理に多くの時間が割かれています。特に手書きやFAX特有のかすれた文字は、従来のOCRでは正確な読み取りが困難でした。
AI-OCRは、このような低品質な画像や手書き文字でも高い精度での認識が期待できるのが強みです。注文内容を迅速にデータ化し販売管理システムと連携させることで、受注入力のリードタイム短縮や誤出荷のリスク低減につながります。

申込書・アンケートといった手書き書類の読み取り

会員申込書やイベントのアンケートなど、手書きの書類はデータ化に手間がかかります。人によって筆跡が大きく異なり、枠からはみ出して記入されることも少なくありません。
AI-OCRは多様な筆跡パターンを学習しており、癖のある手書き文字の認識に強みを持つサービスが多くあります。チェックボックスや丸囲い文字の認識も可能です。例えば「eas」のように人力による補正を組み合わせるサービスもあり、顧客情報のデータベース化やアンケート集計を高速化し、マーケティング施策へ迅速に反映できます。

RPA連携で実現するさらなる業務自動化

データ抽出から基幹システムへの入力までを全自動化

AI-OCRは「紙からデータへの変換」を担いますが、RPA(Robotic Process Automation)と連携させることで、さらなる自動化が可能です。AI-OCRで抽出したデータを、RPAが基幹システムへ自動入力するといった一連の業務フローを構築できます。
例えば、AI-OCRが請求書から読み取ったデータをRPAが会計ソフトへ転記する、といった流れです。これにより、人の作業はAI-OCRの読み取り結果の確認などに限定され、業務プロセス全体の効率化と省人化が期待できます。

RPAと連携させる際の注意点と成功のポイント

RPA連携を成功させるには、AI-OCRの出力データの精度が重要です。読み取り結果に誤りがあると、RPAが誤ったデータをシステムに登録したり、エラーで停止したりする原因になります。
そのため、RPAにデータを渡す前に人が確認・修正する工程を設けることが不可欠です。AI-OCRの信頼度スコアを活用し、確信度が低いデータのみを人の確認に回すといった分岐処理の設計も有効でしょう。また、連携先システムが要求する形式にデータフォーマットを整えておくことも、スムーズな連携のポイントです。

導入で失敗しないための4ステップと進め方

ステップ1:対象業務の選定と課題の明確化

最初のステップは、AI-OCRを適用する業務の選定です。まず社内の業務を棚卸し、「紙やPDFの手入力が発生している業務」をリストアップします。
その中から、処理枚数が多く作業時間がかかっている業務や、入力ミスが許されない重要な業務など、導入効果が高い領域を優先的に選びましょう。現状の作業時間やコストを数値化し、導入によって目指す削減効果を具体的に設定することが、成功への第一歩となります。

ステップ2:読み取り対象帳票の整理と要件定義

対象業務が決まったら、そこで扱う帳票の種類やレイアウトを整理します。定型帳票か非定型帳票か、手書き文字の有無といった特性を把握することが重要です。
次に、帳票内のどの項目(日付、金額、会社名など)をデータ化する必要があるかを定義します。この段階で、読み取りが不要な項目や、システム連携に必要なデータ形式も洗い出しておくとスムーズです。場合によっては、読み取り精度向上のために帳票レイアウト自体の見直しを検討することも有効な手段です。

ステップ3:PoC(実証実験)による精度と効果の検証

本格導入の前には、PoC(概念実証)の実施が不可欠です。実際の業務で使っている帳票サンプルを用いて、検討中のサービスでテスト読み取りを行いましょう。
ベンダーが提示する認識率はあくまで参考値です。自社の帳票で実用に耐えうる精度が出るかを必ず確認してください。手書き文字の認識精度や操作画面の使いやすさなどを現場担当者が直接評価し、費用対効果や運用フローに無理がないかを検証します。

ステップ4:本格導入と運用体制の構築

PoCで効果が確認できたら、本格導入に進みます。リスクを抑えるため、特定の部署や業務からスモールスタートし、徐々に適用範囲を広げていくのがおすすめです。
導入にあたり、スキャン担当者や確認・修正のフロー、エラー発生時の対応などを定めた運用マニュアルを作成します。現場担当者への研修も行い、新しい業務フローの定着を図りましょう。運用開始後も定期的に効果を測定し、継続的に改善していく体制を整えることが重要です。

【法人向け】AI-OCRサービスの選び方と比較すべき6つのポイント

対応帳票の種類(定型・非定型・手書き)

AI-OCRサービスは、それぞれ得意な帳票タイプが異なります。定型帳票に特化したもの、非定型帳票に強いもの、手書き文字認識に優れたものなど様々です。
まずは自社がデータ化したい帳票の種類を明確にし、その処理を得意とするサービスを選ぶことが重要です。特に取引先ごとに形式が異なる請求書などを扱う場合は、事前のテンプレート設定が不要なサービスを選ぶと、導入・運用の手間を大幅に削減できます。

読み取り精度と自社帳票との相性

読み取り精度はサービス選定における最も重要な要素の一つです。採用しているAIエンジンや学習データの違いにより、認識精度には差が生じます。
特に、手書き文字や低解像度のFAX画像など、読み取りが難しい帳票を扱う場合は注意が必要です。カタログスペックだけで判断せず、必ず無料トライアルなどで自社の実際の帳票をテストしましょう。帳票特有のレイアウトとの相性を確認し、実用的な精度が得られるかを見極めることが不可欠です。

操作画面(UI)の分かりやすさと設定の容易さ

AI-OCRは現場の担当者が日常的に使うツールのため、操作画面(UI)の分かりやすさは非常に重要です。専門知識がない担当者でも直感的に操作できるかを確認しましょう。
特に、読み取り範囲の設定や、読み取り結果の確認・修正画面が見やすいかは、日々の作業効率に大きく影響します。元画像と認識結果を並べて比較しやすい画面設計になっているかなど、デモやトライアルで実際に触って確かめることをお勧めします。

RPAなど既存システムとの連携機能

読み取ったデータを後続のシステムでどう活用するかを考え、連携機能を確認します。多くのサービスはCSVファイルでの出力に対応していますが、自社のシステムに合わせたフォーマットにカスタマイズできるかが重要です。
また、API連携に対応していれば、RPAツールなどとシームレスな自動化フローを構築できます。例えば「SmartRead」のように主要RPAとの連携コネクタを提供しているサービスもあり、導入済みのシステムとの親和性を確認することが大切です。

料金体系と費用対効果

料金体系は、初期費用や月額基本料に加え、読み取り枚数に応じた従量課金制が一般的です。課金単位が「1枚あたり」か「1項目あたり」かなど、サービスによって異なるため注意が必要です。
自社の月間処理枚数を基に、総コストをシミュレーションしましょう。初期費用0円で始められる「LINE WORKS OCR」のようなサービスや、「DynaEye 11」のように大量処理向けの定額制プランもあります。 削減できる人件費と比較し、十分な投資対効果が見込めるか慎重に判断してください。

サポート体制とセキュリティ対策

導入時の設定支援や運用開始後のトラブル対応など、ベンダーのサポート体制も重要な選定ポイントです。特に初めて導入する際は、手厚いサポートが受けられるサービスを選ぶと安心です。
また、機密情報を扱うためセキュリティ対策は必須です。通信の暗号化や第三者認証の取得状況などを確認し、自社のセキュリティポリシーを満たすか評価しましょう。金融機関など厳しい要件が求められる場合は、「スマートOCR」のようなオンプレミス対応のサービスも選択肢となります。

AI-OCR導入を成功に導くための最終チェックリスト

費用対効果の試算と社内合意形成の進め方

導入を成功させるには、事前の費用対効果の試算と、関係各所との合意形成が不可欠です。現状の作業にかかる人件費を算出し、導入によって削減できるコストを具体的に示しましょう。
その際、コスト削減だけでなく、データ品質の向上やコア業務へのシフトといった定性的なメリットも合わせて提示することが重要です。現場担当者には、単純作業から解放され、より付加価値の高い業務に集中できるという前向きなメッセージを伝え、理解と協力を得ることが求められます。

導入後の運用ルール策定と継続的な改善体制の構築

システム導入後、業務に定着させるための運用ルール策定が重要です。「誰がスキャンし、誰が結果を確認・修正するのか」「原本の保管・廃棄はどうするのか」といった具体的な業務フローを明確にし、マニュアル化します。
また、導入後も定期的に認識精度や処理時間を評価し、改善を続ける体制を構築しましょう。現場からのフィードバックを収集し、設定のチューニングや運用フローの見直しを行うPDCAサイクルを回すことが、導入効果を最大化する鍵となります。

見落としがちなセキュリティ要件と情報システム部門との連携

クラウド型のAI-OCRサービスを利用する場合、機密情報を社外のサーバーにアップロードすることになります。そのため、導入検討の初期段階から情報システム部門と連携し、セキュリティ要件を確認することが不可欠です。
データの保管場所やアクセス権限の管理、各種認証の取得状況などをチェックし、自社のセキュリティポリシーに準拠しているか慎重に評価しましょう。技術的な課題についても事前にクリアにしておくことで、スムーズな導入につながります。

法人におすすめのAI-OCR一覧!

まとめ:AI-OCR導入でデータ入力業務を自動化し、生産性を向上させる

AI-OCRは、AI技術によって手書き文字や非定型帳票を高精度で認識し、これまで手作業に頼っていたデータ入力業務の自動化を支援する有力なツールです。工数削減による生産性向上はもちろん、ヒューマンエラーの削減やペーパーレス化の促進といった多くのメリットをもたらす可能性があります。導入を成功させるには、対象業務の明確化、PoCによる事前検証、そして「100%の精度を求めず人の確認を組み込む」運用設計が不可欠です。さらにRPAと連携させることで、データ抽出からシステム入力までの一連のプロセスを自動化し、業務効率をさらに高めることも可能です。まずは自社のどの業務に適用できそうか、この記事で解説した導入ステップを参考に検討を始めてみてはいかがでしょうか。

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