【初心者向け】個人事業主向け?クラウド型?自社に適した会計ソフトの選び方を徹底解説!

Last Updated on 2022-05-02 by プロキュア編集部

「会計ソフトを導入したいけど、いまいち機能がわからない」「会計ソフト、いっぱいあるけど何を選べばいいの?」といった疑問をお持ちの方に向けて、この記事では、会計ソフトとは何かどう分類できるのかどうやって選べばいいのかといった会計ソフトを導入する上での基本的なポイントについて解説します!

目次(クリックでジャンプします)

会計ソフトとは

会計ソフトとは、会計業務を効率的に行うためのITシステムです。

経理、会計業務は、会社における全てのお金の流れを数値化し管理することが仕事ですが、毎日の仕入れや経費など全てのお金を管理するとなるとその数は膨大となり、その業務にかかる手間と時間は非常に大きいものです。

しかし、いくら面倒だと言っても会社にとって経理業務は必要不可欠です。お金の流れを数値化したレポートをもとに、経営層は財務状況の現状把握を行い、経営課題、方針を定める必要があります。そもそも、会社には税金を適切な額納める責任があるので正確な収支把握は絶対に行わなければなりません。また上場企業は株主等ステークホルダーに対しても会計情報の開示責任があります。

このように、経営判断、社会的責任の要として会社に必要不可欠な経理業務が、膨大な手間と時間を生み、会社にとっての無視できないコストとなっています。

そこで、会計業務の効率化に役立つのが「会計ソフト」です。

かつてPCの低価格化と共に世間に普及した会計ソフトは、仕訳や帳簿作成、確定申告や経営レポート作成など会計に関わる全ての業務を効率化することができ、いまでは自動化によって人の手をほとんど介さないものまで現れ、会計業務の効率化に貢献しています。

また、手作業やエクセル管理では人為的なミスは間違いなく発生し得ます。ミスにより会計金額が一致しないと、それに対する修正作業等本来必要でない会計業務が加わり、さらに労力と時間が割かれてしまいます。

会計ソフトを使えば、単純に経理担当者の工数を減らすことだけでなく、人為的なミスが防止されることで業務を効率化することができます。またレポート作成に関しても、今まで手作業によって長時間かけて作成していたレポートをボタン1つで作ることができるので、間違いなく会計業務の負担は軽減されます。

この記事では、新しく会計ソフトの導入を検討されている個人事業主の方や、経営業務に何らかの課題を抱え会計ソフトの移行を検討されている方に向けて、無数にある会計ソフトの分類の仕方選び方を解説していきます。

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会計ソフトが注目される理由

会計ソフトが会計業務の効率化に貢献するシステムとして注目されるようになったのはなぜでしょうか。

その理由として①電子帳簿保存法の改正マイナンバー制度の開始AI等のIT技術の発展が考えられます。

理由1 電子帳簿保存法の改正

電子帳簿保存法とは1998年に制定された法律で、国税関係帳簿の全部または一部を電子データとして保存することを認めた法律です。しかし当時は電子データに対する規制がまだ厳しく、運用側かかるコストが大きいとして、電子データによる保存は普及しませんでした。

そこで、2005年に同法は一部改正され、一度紙媒体で発行した帳簿書類もスキャンして電子データで原本保存することが可能になりました。それによって、レシートや領収書など商標類を写真やスキャナーで読み込み、電子データとして保存・利用できるようになりました。

これにより多くの会計ソフトも、スマホで撮影したレシートや領収書等のデータを自動でソフトに読み込む機能を搭載するようになり、格段に会計ソフトが便利になり、その性能が認知されるようになりました。

理由2 マイナンバー制度

マイナンバー制度は、住民票を持つすべての方に個々に番号を発行し、「行政の効率化」「国民の利便性の向上」「公平・公正な社会の実現」を実現するために活用されるものと定義されます。会計業務に関わることとして、従業員の所得税等の税金の行政手続きにマイナンバーが必要となることが挙げられます。そのため、従業員のマイナンバーを厳重に保存する必要が生じ、会社のセキュリティ管理が課題となりました。

これを受けて、会計ソフトの多くがマイナンバー制度に対応し、厳重なセキュリティによってマイナンバーを管理する機能を搭載するようになりました。会計ソフト1つで、日々の会計データや従業員のマイナンバーを一元管理できるようになったのは、会計ソフトが注目される理由の1つです。

理由3 IT技術の発展

クラウド技術AI技術の発展は会計ソフトの進歩に大きく寄与しています。

クラウド技術を活用したクラウド型会計ソフトの登場によって、会計データをインターネット上で管理することができるようになりました。複数拠点で同時に会計業務を行うことができるようになったり、出先で領収書をスマホで登録して、本部で会計処理をするといった使い方もできるようになり、会計業務の行い方の多様化が進みました。

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またAI技術の発展によって、スマホで撮影したレシートや領収書の画像解析の制度が向上したことや、仕訳パターンや摘要の提案が機械学習によって自動化されるようになり、会計業務全体の自動化が可能となりました。クラウド型会計ソフトfreeeをはじめ多くの会計ソフトでは、AIによる自動化によって会計業務の効率化を図っています。

会計ソフトのおもな機能

会計ソフトは単に仕訳業務の効率化ができるだけではなく、他にも多くの機能があります。取引データの自動取込から帳簿書類の自動作成経営レポート作成に至るまで経理担当者に嬉しい機能が揃っています。

ここでは、会計ソフトに搭載されているそれらの主な機能を解説します。

もちろん会計ソフトによって搭載される機能は異なるため、それぞれの会計ソフトの機能を比較してどの会計ソフトを導入するか検討することをおすすめします。

機能1 銀行口座やクレジットカードの取引データの自動取込

あらかじめ会社で使用している銀行のネットバンキング口座やクレジットカードを登録しておくことで、銀行の出入金や振込、振替などの取引データやクレジットカードの利用明細データを自動で会計ソフトに取り込むことが可能です。いちいち口座やカードの明細を自分の目で確認し、手入力でエクセル等に打ち込む手間が省かれるので、会計業務の負担は大幅に軽減されるでしょう。

さらに、会計freeeには過去と同じような取引が行われた際に自動で仕訳を行い登録までしてくれる「自動登録」機能があるため、完全に経理業務を自動化し効率化したい方におすすめです。

機能2 スマホ撮影によるレシートや領収書データの自動読み取り機能

出先で発生したレシートや領収書をその場で写真をとって会計ソフトに登録できるのは便利な機能です。これによって、従業員がオフィスに帰ってから登録する手間や経理担当者のそれら集計する手間が省かれます。

また、勘定科目等の仕訳パターンをあらかじめ登録しておけば自動で仕訳してくれる会計ソフトも存在するので、経理業務をとにかく効率化したい方はチェックすべきでしょう。しかし、AIの発展により画像認識精度が向上したとはいえ、ソフトによってはその精度に差が見られるので注意が必要です。

TOKIUM経費精算はITと人力の融合によってレシートや領収書のデータ化の精度を99.9%まで高めることに成功したシステムです。経費精算に特化したシステムではありますが、紙の領収書を経理部から一掃したいとお考えの方にはおすすめのシステムになります。

機能3 各帳簿書類や資金繰り表など各種レポートの自動作成機能

会計ソフトは、データ読み込みや仕訳を自動で行ってくれるだけではなく、それらを集計してまとめた財務諸表などの帳簿書類や、財務分析や経営方針策定に必要な集計表等のレポートを自動で作成する機能があります。

経営層に提出するために手作業で長時間かけて凝ったレポートを作成する必要がなくなり、ボタン1つで綺麗なレポートを作成することが可能となります。

機能4 初心者安心のサポート機能

エクセル等の独自の方法で会計業務を行うやり方にはない機能として、充実したサポート機能があることは重要です。

会計ソフトを購入することで、そのベンダーからソフトの操作方法だけでなく、仕訳のやり方や書類の作成の仕方など会計業務に関する相談を受けることが可能です。電話やメール、画面共有をしながらのチャット等そのサポート手段は豊富に用意されており、相談内容に応じて使い分けることもできます。

会計ソフトの差別化の観点としてサポート体制の充実度が挙げられるので、機能と価格だけではなく、サポートにも注目することをおすすめします。

会計ソフトのメリット

多くの機能が搭載された会計ソフトのメリットは会計業務を効率化できることだけに留まりません。会計ソフトの導入を検討する上でそのメリットは漏れなく知っておきたいものです。それでは1つずつ見ていきましょう。

メリット1 会計の知識がなくても経理業務ができる

多くの会計ソフトは仕訳や帳簿作成を自動化しているため、会計の専門的な知識が無くても使いこなすことができます。勘定科目についても解説があったり、適切な科目を提案してくれる機能があるため心配はいりません。

ベテランの担当者や税理士に頼っていた経理業務を他の従業員でもできるようになるため、経理担当者の負担軽減に繋がります。個人事業主で経営者自ら会計業務を行う必要がある時も、誰にでも使いやすい会計ソフトであれば安心です。

メリット2 会計事務所と提携ができる

簡単な仕分け作業や申告書作成は会計ソフトに従えば問題はありませんが、会社規模が大きくなるほど複雑な会計処理が必要となるため、専門的な知識が必要になる場合があります。弥生会計などの有名な会計ソフトは会計事務所と提携しており、会計ソフトを通せば会計士に直接相談することが可能です。

メリット3 データのバックアップが取れる

特にクラウド型の会計ソフトはインターネット上にデータが保存されるため、万が一使用しているデバイスが故障しても、経理の大事なデータを復元することができます。

メリット4 ミスや不正行為が起こりにくい

各会計業務が連携しているため、その過程で数字を改ざんすることは難しく、ミスで数字を間違えても履歴が残るので問題箇所を特定することが容易です。また、入力ミスが生じやすい取引データを入力する過程も会計ソフトによって自動化されるために、ミスして修正する手間も削減することができます。

メリット5 経営課題が明確になる

会計ソフトで帳票を自動で作成することができるため、財務状況をリアルタイムで確認することができます。そのため、経営課題を迅速に把握し、スピーディな意思決定につながることで経営改善に繋がります。

会計ソフトのデメリット

会計ソフトを導入することによるデメリットはないとは言えますが、安易に会計ソフトを選び導入してしまうと不用意な損失が生じてしまう場合があります。

デメリット1 会計に関わる法改正に対応していないものには注意

経理や会計に関わる法律はたびたび改正されることがあります。法改正に十分に対応できないシステムであったり、自分の手でシステム変更を行う必要のある会計ソフトを導入してしまうと、法改正に対応するためのバージョンアップに多額のコストが発生してしまうことがあります。インストール型の会計ソフトは自分の手でバージョンアップを行う必要がある場合が多いので、見逃さないように注意が必要です。

法改正に対応できるか不安な方は、クラウド型会計システムをおすすめします。クラウド型会計システムは、自動的にバージョンアップが行われ法改正に柔軟に対応することができるので安心です。

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種類が多すぎてどれが最適かわからない!

会計ソフト自体のデメリットではありませんが、会計ソフトを1つ選ぶうえでネックとなるのがその種類の豊富ゆえの選定の難しさです。種類が多いのにそれぞれの違いもいまいちわからない。また、対象はだれか、何ができるか、費用はどれくらいかなど、考えることも多く大変ですよね。

ここからは、皆さんに会計ソフトの選定をよりストレスフリーで行っていただくために、会計ソフトの分類の仕方や実際の選び方まで解説していきたい思います!

主な会計ソフトの種類はクラウド型とインストール型の2種類!

会計ソフトはたくさんの種類がありますが、わかりやすく整理することが可能です。

はじめに、会計ソフトは大まかに「クラウド型会計ソフト」と「パッケージ型会計ソフト」の2つに大別できます。

クラウド型会計ソフトの特徴

クラウド型会計ソフト」は主にクラウド技術を活用して、オンライン上で会計情報を管理、処理を行うものです。基本的に初期費用はかからず、月々の月額料金プランとなります。またクラウド型会計ソフトの多くは、誰でも簡単に使えることをモットーにしているため、簡単な操作性や用語の分かりやすさを重視しています。そのため複雑な会計処理が省かれている場合があるので注意しましょう。

インストール型の特徴

一方で「インストール型会計ソフト」は主にオフラインで会計業務を行うもので、一度家電量販店やWeb上でパッケージを購入しPCにダウンロードしてしまえば月額料金がかかりません。またインストール型は、ある程度規模の大きい法人向けに専門的な会計処理ができる機能を提供しているものが多くあります。自社に必要な機能は何か把握してから導入するソフトを検討すると良いでしょう。

以上をまとめた、それぞれの比較表は以下のようになります。

クラウド型とインストール型の比較表

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対象やコストのほかにお使いのPCのOSに対応しているかも重要な観点です。インストール型の多くのソフトは、MacOSに対応しておらず、Macをお使いの方は注意が必要です。

クラウド型会計ソフトのメリットは「便利!簡単!安い!」

クラウド型会計ソフトには、インストール型にはない様々なメリットがあります。

メリット1 クラウド技術はとにかく便利!

  1. インストールが不要。すぐに利用を開始できる。
  2. 運営が頻繁にアップデートを行ってくれるので、独自のアップデート作業が不要。
  3. 常に最新バージョンが使用できるため、法改正に柔軟に対応できる。
  4. 複数人での共有が可能
  5. スマホやタブレットが利用できる

メリット2 操作は簡単!誰でも使える

クラウド会計ソフトは、誰でもかんたんに使えることを重要視しており、クラウドを使いこなせるか不安な方でも、直観的な操作性によってわかりやすく操作することができます。

メリット3 月額料金は安いもので1000円以下!

多くのソフトは初期費用が無料で利用を開始することが可能です。月額費用もさほど高くないので、気軽に始めることができるでしょう。

個人事業主向けの会計ソフト「freee 確定申告」が用意する「スタータープラン」は月額費用はなんと980円で利用することができ、とにかく安く会計ソフトを導入したい個人事業主の方は最適でしょう。

ベンダーが用意するプランによって、利用できる機能が異なり、それに伴って月額料金も変動するので、自社にあったプランを選ぶことも重要です。

各プランの機能、料金を15の有名会計ソフトで比較した記事はこちら!

インストール型のメリット

便利なクラウド型に対して、インストール型のメリットはあるのでしょうか。インストール型のメリットとしては以下が挙げられます。

  • ダウンロード版は今すぐにでも使用を開始することができる。
  • インターネット環境を必要としないので、通信環境によって処理速度が変わることがなく、比較的スムーズに処理することができる。
  • 基本的に一度購入費用を払えば追加費用がかからない。(オプションの追加費用やバージョンアップ費用が追加でかかる可能性あり)

事業を行う場所が1か所に定まっており、場所を変えて仕事をする必要のない方や、バージョンアップやバックアップなどのシステムの情報管理に慣れている方ならインストール型でも不便を感じないでしょう。

クラウドERPってなに?

クラウド型会計ソフトを検索し調べていると、「クラウドERP」という言葉が出てきてくることがあり、それがいったいなんなのか混乱してしまうことがあるでしょう。

ちなみにERPとは、「Enterprise Resource Planning」の略で、日本では主に「統合基幹業務システム」を意味します。企業を経営する上で欠かせない財務会計や顧客管理、プロジェクト管理などといった多くの基幹業務を行うためのシステムをまとめて1つのシステムで統合することができるソリューションのことです。

要するに、全部入りの業務管理、効率化ツールです。

そのうちERPをクラウドサービスで提供するものが「クラウドERP」となります。自社にサーバーをおかずにインターネット上で各基幹業務を一元的に管理することが可能です。

現在、日本国内で展開されているクラウドERPとしては、NetSuiteMicrosoft Dynamicsなどが有名です。

また有名なクラウド型会計ソフトの「freee」も会計ソフトに限らず、人事労務ソフトも提供しているのでクラウドERPとして位置づけることができます。

会計ソフトのうち「クラウドERP」として紹介されているものは会計ソフト以外でも他の基幹業務システムを提供しているということになります。会社のあらゆる業務を一元的に管理したい方は導入を検討してみてはいかがでしょうか。

会計ソフトの選び方1.「会社の組織形態・規模」

会計ソフトがクラウド型とインストール型に分類できることが分かったところで、選択肢を数個に絞ることはまだできません。クラウド型会計ソフトに限定してもその数は無数に存在します。そこで、自社に最適な会計ソフトを選ぶための候補の絞り方を解説します。

どのような会計ソフトを導入すべきかは、会社の組織形態規模によって変わってきます。

個人事業主

個人事業主の場合、確定申告書類の作成機能が備わっている会計ソフトが適切でしょう。

例えば、「弥生会計シリーズ」では「やよいの白色申告オンライン」や「やよいの青色申告オンライン」がラインナップしていたりと白色申告や青色申告に特化した会計ソフトも数多くあります。

法人

法人の場合は複数人で経理業務や経営管理を行うことができるソフトであったり、経営判断や財務状況の把握のためのレポートを効率的に作成することができるソフトが適しているでしょう。

また規模が大きくなるにつれて、連結決算部門別の会計といった複雑な会計処理が必要となります。大掛かりなシステムは導入も運用も大変で高額になる可能性があるので、必要な機能を把握したうえで要件を吟味しましょう。

上場企業

IPO準備期間の企業や上場後の企業とっては、内部統制を担保できる機能を搭載しているかが重要です。また上場企業程の規模になると他の基幹業務との連携が必要不可欠になるためNetSuite等のERPシステムが有効である場合があります。

会計ソフトの選び方2.「誰が使うか」

使う人によって必要とする機能やどんな特徴を重視するかが異なります。ここでは使う人の立場によって考慮すべきことを解説します。

個人事業主や経営者

個人事業主や中小規模の経営者であれば、多くの業務に時間を割かなくてはいけないため会計業務を効率化しその負担を軽減できる会計ソフトが良いでしょう。

銀行口座やクレジットカードの取引データを自動読み込みできたり、仕訳や帳簿類の作成を自動化できるソフトも存在します。本来、行うべき業務にかける時間を創出するためにも、経理業務等バックオフィスに関わる業務にかける時間を削減することが重要です。

経理担当者

経理担当者は、財務状況を他の部署や経営層に説明する機会が多いので、効率的に経理データを集計しレポートを作成することができるソフトが良いでしょう。

また日々の仕訳や各帳票類の作成、確定申告書類の作成など、基本的な会計業務をスムーズに行うことができる事が重要です。日々の負担を軽減しつつ、多くの関係者への説明や提案を充分に行うことができる会計ソフトを選びましょう。

会計ソフトの選び方3.「何のために使うか」

会計ソフトの利用目的が明確に決まっていれば、必然的に必要な機能も定まってくるので選定が容易になります。なんとなく会計ソフトを導入するのではなく、明確な目的を持って選択肢を検討すれば、自社に適さない会計ソフトを選び損失を被るリスクを押さえることができます。

目的1 経理担当者の業務効率を向上したい

経理担当者の主な日常の業務は仕訳作業です。取引銀行口座やクレジットカードの利用明細から取引データを自動で取り込むことができるソフトにすると、大幅な効率化が見込まれます。会社規模が大きく、取引銀行が多いほどこの業務を効率化すれば負担はかなり軽減されるでしょう。

目的2 従業員の入力作業を効率化をしたい

レシートや領収書の入力作業がスムーズに行うことができるソフトが良いでしょう。クラウド型会計ソフトの多くはスマホに対応しており、レシートや領収書をカメラで撮影するだけで、データの読み込みを行うことができます。「freee」や「マネーフォワードクラウド」には専用アプリが用意されており、非常にスムーズに入力作業を行うことが可能です。

目的3 レポート出力を効率化したい

多くの会計ソフトでは各帳簿書類や経営判断のためのレポートを効率的に作成できる機能が備わっています。ただし。完全に自動でレポート作成ができる会計ソフトは限られてくるので、その中で検討すべきです。財務状況を他の部署や経営層に提案する機会の多い方は、レポート作成機能を重視するとよいでしょう。

目的4 複数拠点で使いたい

リモートワークを推奨していたり、複数の拠点で業務を行う必要がある場合はクラウド型会計ソフトがおすすめです。クラウド型会計ソフトはインターネットに接続さえしていれば、どこにいたとしても利用することが可能です。また出先で業務を行う可能性がある方や、PCではなくスマホで業務を行うことが多い方は、スマホに対応していて専用アプリがあるソフトが良いでしょう。専用アプリを通すことで会計データの承認から登録まで行うことが可能となります。

候補が絞れたら無料トライアル期間で試してみよう!

ある程度会計ソフトが絞れてきたら実際にそのソフトを体験してみて操作性を確認しましょう。どんなに優れた特徴のある多くの魅力的な機能を搭載している会計ソフトでも使いにくかったら結果的に作業効率が悪化してしまい、元も子もありません。

適切な会計ソフトの選定には、実際に導入した時のイメージを持つことが重要です。そのための無料お試し期間を利用するまでの流れを解説します。

あわせて会計ソフトの比較に役立つ記事をご紹介します!

まとめ

この記事では、自社に導入すべき会計ソフト選定の第一歩として、「そもそも会計ソフトとは何なのか」、「どういった種類があるのか」、「どうやって選べばいいのか」といった基本的な疑問に応えるべく解説をさせていただきました。

会計ソフトの基礎となる知識なしにいい加減に会計ソフトを選んでしまうと、経理担当者の負担が増すだけでなく、必要以上の追加コストが発生したり、業務の煩雑さから適切な経営判断ができなくなってしまう可能性があります。

この一回のシステム選定にパワーをかけ、一度自社に最適な会計ソフトを導入しさえすれば、その後後悔することなく円滑に事業を行うことができるはずです。会計分野はサービスが豊富なため1つに絞るのは容易なことではないですが、この記事をご覧になった方が最適な会計ソフトに出会えることを願っています!