クラウドPBX(電話内線管理)徹底比較!!特徴・料金やメリットなど分かりやすく比較

Last Updated on 2021-05-20 by プロキュア編集部

クラウドPBX(電話内線管理)とは?

あなたは、クラウドPBXという言葉を聞かれたことがあるでしょうか?

そもそも「PBX」とはPrivate Branch eXchangeの略で、企業内における構内交換機の事を指します。内線や外線が行き交う企業内の電話回線のやり取りを行うための機器です。つまり、そのPBXが「クラウド化」したものがクラウドPBXになります。

従来のPBXであれば、1つの拠点に1つのPBXが設置されていなければいけませんでした。そのため、複数の拠点でPBXを使おうと思うと、複数のPBX機器が必要です。しかし、クラウドPBXにすると、インターネットのサーバー上で構内交換が行われるため、非常にダイレクトに各拠点が繋がり合えるのです。

また、営業活動などで外出しているスタッフともPBXを通じて内線電話をかけることが出来ます。さらには、ここ数カ月で劇的な広がりを見せているテレワークのスタイルでも、自宅とクラウドPBXが簡単に使えるので、テレワークでも十分に活躍するシステムだと言えるでしょう。

30秒で完了!資料DLフォームへ
決済代行(BtoB)
一括資料ダウンロード(無料)

クラウドPBXを導入することのメリット

・コストを抑えることができる

クラウドPBXを導入すると、「コストを抑えること出来る」メリットがあります。

従来のPBXを導入していなかった企業の多くは、「PBX用の外部機器を買い揃える予算がない」ことに対して、PBX自体がクラウド化すると、PBX全てのシステム自体がインターネット上で完結してしまうので、端末自体がインターネットと接続されている状態であれば、どこでも使える状態になるのです。

これにより、拠点数が増えても外部機器を買い足さないといけないという、コストの削減に大きく繋がるでしょう。内線による社員間の通話料も無料なので、今まで大きなコスト負担になっていた電話代もかなり安く抑えられるはずです。

・どこにいても内線を利用出来る

クラウドPBXを導入すれば、「どこにいても内線を利用できる」というメリットがあります。さらに、内線同士での通話なので通話料金は一切不要です。拠点Aにいて、拠点Bに電話をかけ、テレワーク中の上司の自宅に電話し、さらに、営業に出ている営業マンのスマホを鳴らす。これだけでの内線作業を全て無料で行うことが出来るのです。

拠点が多くある企業、営業活動などで外出することが多い企業、社員の多くがテレワークで働く企業などは、クラウドPBXの導入に向いている企業だと言えるでしょう。ただ、インターネット環境が整っている場所でしかクラウドPBXは使えない為、インターネット環境が整っている都市部の企業ではさらに、有効活用しやすいでしょう。自社の活動範囲を分析して、クラウドPBXを導入検討されることをおすすめします。

・配線工事不要

従来のPBXであれば、初期工事が必要でした。また、拠点が1か所増えるごとに増設工事を行わなければいけません。加えて、電話機器とPBXとを配線する工事も必要でした。しかし、クラウドPBXであればその全ての工事が不要になります。増設工事の工賃もコスト的な負担になっていたので、工事不要だというのは大きなメリットでしょう。

クラウドPBXを導入することのデメリット

通信の安定性

クラウドPBXを導入するにはデメリットもあります。それは「通信の安定性」です。常にインターネット環境が安定した場所にいることが出来れば、通信は安定していますが、ネット環境の脆弱なところに行ってしまうと、電話通信そのものが不安定になってしまうでしょう。自宅などで使用する際にもうまくつながらない事もあるでしょう、

また、営業マンが外出先で、上手く電話がつながらないと言ったことも起こって来るはずです。過疎部に営業に出かけることが多い企業にとっては、大きなデメリットに繋がる可能性もあります。

一部の電話番号に繋がらない可能性

クラウドPBXを使うと、特定の電話番号に発信することが出来ない可能性があります。それは緊急時の電話番号「警察110」「救急119」や、一部のフリーダイヤルです。外出先などで、こういった番号に電話をかける場合は、番号をIP番号に設定していない、別のスマートフォンを持っておく必要があるでしょう。

クラウドPBXの失敗しない選び方

①料金

クラウドPBXの失敗しない選び方でまず重要なのは「料金」です。基本的に全てのクラウドPBXでは、「初期費用」「1回線毎の月額料」がかかります。初期費用は多くの場合、1万円から5万円程度。また月額料は1,000円~2,000円が相場でしょう。

さらに、クラウドPBXは全ての拠点に置いてインターネット回線が繋がっている事が大前提になるので、拠点ごとにインターネットの開通工事料、継続利用の為の契約料、などが掛かります。こうした初期費用や、月額使用料などは、クラウドPBXのベンダーによって様々条件が異なるので、あなたの会社での使い方に合ったベンダーを探していきましょう。

②機能性

クラウドPBXにすると、インターネット環境に繋がっている限り、様々な機能を使う事が可能です。基本の機能としては、ダイヤルインや内線通話、保留、転送など、従来のPBXで活用できていた機能はそのまま使うことが出来ます。

さらに、外出先のスマートフォンからも保留、転送の機能を活用することが出来るので、通話先の相手とダイレクトに通話を開始することが出来るようになります。このことで、今まで以上にスムーズなビジネス環境を手に入れることが出来るでしょう。

従来のPBXでは、電話環境の変化による回線の変更は、全て業者に依頼する必要がありました。しかし、クラウドPBXにすれば、回線の変更などは、ブラウザ上からwebでのやりとりだけで解決してしまいます。

また従来のPBXと違い、コンピューターのクリック一つで発着信を行うことが出来るのも、クラウドPBXの機能の一つになります。さらには、CTI機能というものもあり、かかってきた電話番号がどの顧客の物なのかが瞬時に分かり、そのデータを画面上に表示してくれるので、スムーズな顧客対応が可能になるでしょう。このあたりの機能をきちんと網羅できているかが、ベンダーを選別する基準になります。

②セキュリティ

クラウドPBXは常にインターネット回線に接続している状態になります。そのため、どのような「セキュリティ対策」を行っているかを確認しておく必要があります。

二段階認証やIPアドレス制限、攻撃対策や常時監視といったサービスを行っているかどうかを確認しておきましょう。提供形態にはSaaS型というタイプとPaaS型と呼ばれるタイプの物がありますが、PaaS型の方がより強固なセキュリティになっています。

③サポート体制

クラウドPBXを活用するうえで欠かせないのが「サポート体制」です。新しく活用するシステムなので、「オプションの追加や変更」「問題の解決方法がわからないので困る」などのアクシデントが起こることは付き物です。そうした時にどのようなサポート体制をとっているのか?などはきちんと確認しておきましょう。

実際にサポートを受けられた、利用者の感想が以下にありますのでご覧ください。

・「新規事業の拡大に伴って、PBXの設定を変更したかったので、サポートに問い合わせたところ、自社サービスの案内をしてくれたので、スムーズに便利なオプションが利用できた」

・「電話回線以外のOA機器のことにも合わせて対応してくれたので助かった」

ベンダーによって、サポート内容はまちまちです。どこまでサポートを受けてくれるのか?をよく確認しておきましょう。

おすすめクラウドPBX6社の特徴・料金を完全比較

①Cisco Webex Calling

出典:「Cisco Webex Calling」公式サイト

機能

Cisco Webex Callingでは、現在の固定電話をそのまま利用できるクラウドPBXです。IP固定電話以外のスマートフォン、パソコン等でいつでも連絡を取り合う事が可能になります。宅内機器が不要なため、初期の投資を大幅に縮小することが出来るのがメリットでしょう。

また、Cisco Webex Calling社のクラウドPBXが動作環境に対応してるかどうかが分かる、「診断ツール」も準備されているので、ご使用中の機器できちんとPBXを行えるかどうか事前に理解することが出来ます。

初期費用は7,000円で抑える事も出来、かなりリーズナブルにクラウドPBXを活用することが出来るでしょう。対応エリアもほぼ全国を網羅しているので、通信が出来ないエリアも少ないはずです。

特徴・料金

今使用中の固定電話、スマートフォンなどのデバイスが使用可能

・宅内機器が不要なので、特別な回線工事が必要ない

全国ほとんどのエリアに対応している

・初期投資が7,000円~と割安

月額基本料金は、2,000円~とこちらもリーズナブル

②トビラフォン Cloud

出典:「トビラフォン Cloud」公式サイト

機能

トビラフォンCloudは、「専用アプリをインストールするだけ」で使えるクラウドPBXです。初期費用は30,000円ですが、2020年8月末までは、初期費用0円のキャンペーンを実施しています。初期契約をして、設定完了後、アプリをインストールしたスマホはすぐに使えるようになるので、起業したてのスタートアップ企業などではかなり導入しやすいでしょう。

また、プライベート電話番号と、「050」の会社用の番号の通話料金を分けられるので、社員から不満が出る事も防げます。さらには、100時間分の通話録音再生機能があり、聞き逃しの防止にも役に立つでしょう。そのほかには、不要なセールス電話を遮断する「迷惑情報フィルター」も付いているので、業務がとてもスムーズに進みます。

特徴・料金

・アプリをインストールして設定を行うだけで、普段使っているスマホで使える

プライベート用の番号と、会社用の番号で分けて電話料金を把握できる

・迷惑情報フィルターがついているので、面倒なセールス電話を断ることが出来る

初期費用は30,000円。また月額料金は3,000円~2020年8月末までは初期費用0円で済む

③Dialpad Talk(ダイアルパッド トーク)

出典:「Dialpad Talk(ダイアルパッド トーク)」公式サイト

機能

Dialpad Talkでは、ゲートウェイ機器を利用することで、既存の固定電話のまま利用することが出来ます。また、その固定電話が持っている03や06などの番号も利用可能。もちろん、050の新しいIP番号との併用も出来ます。

そのほかにも、ゲートウェイ機器を利用せずとも、クラウド上だけの契約で受発信を行うことが出来ます。デスクフォンの追加番号の発行は月額800円、ウェアラブル端末の追加番号の発行は月額500円で行うことが出来るので、社員の増減がある会社でも気軽に契約しやすいでしょう。

STANDARD、PRO、ENTERPRISEの3つのコースから選ぶことが出来、ENTERPRISEの契約をすれば、24時間365日のサポート体制を受けることが可能です。

特徴・料金

・ゲートウェイ機器の利用で、既存の固定電話の使用、および「03,06」などの以前から使用している番号も併用できる

STANDARDとPROでは9:00~18:00まで、ENTERPRISEでは、24時間365日のサポートを受けることが可能

・電話番号の新規発行が簡単で、月額料+500円~発行することが可能

基本使用料はSTANDARD月額800円、PRO月額1,300円、ENTERPRISE月額1,800円という3つのプランがある。

④OCEクラウドでんわ®

出典:「OCEクラウドでんわ®」公式サイト

機能

OCEクラウドでんわ®も、ゲートウェイ機器を利用することで、今ご使用中の固定電話からクラウドPBXを使うことが出来ます。その他のデバイスでも、インターネット回線に繋がっているデバイスであればPBXを行うことが出来ます。

基本使用料は月額950円とリーズナブルですが、ゲートウェイ機器の使用量が月額4,100円かかってしまいます。その他、通信内容は、OCEテクノセンターでバックアップされ、データ管理は24時間365日有人管理で行われています。万が一の災害時でも、バックアップを取ってくれているのは、非常に助かるでしょうサポート体制もきちんとしているので、非常時でも安心して使いやすいクラウドPBXになります。

特徴・料金

・OCEテクノセンターでのデータのバックアップがされている

厳重なセキュリティで24時間365日有人のデータ管理をしている

サポート体制も十分で、非常事態でも安心できる

・NTTやKDDIなど各キャリアの回線サービスに柔軟に対応してくれる

・月額の料金が950円とリーズナブル(ゲートウェイ機器の月額料は4,100円)

⑤オフィスリンク

出典:「オフィスリンク」公式サイト

機能

オフィスリンクでは、既存のPBXを活用されている企業でもそのままその機器を利用したまま、クラウドPBXに移行できるのが大きな機能です。既存の機器とオフィスリンク、ドコモ、の回線に登録した内線番号で通話することで、初期工事なく利用することが可能です。今の段階でPBXを使われている企業には向いているでしょう。もちろん、全くPBXを使われていない企業様でも使えるように、ゲートウェイ機器を利用したクラウドPBXを新たに設置することも可能です。

初期費用は、73,000円、月額料は1,000~となっています。また、様々なオプションを付けることが出来、「外線発信サービス」や「国際ローミング着信サービス」「メッセージ応答サービス」などのサービスを付けることが可能です。

特徴・料金

既存のPBXを活用している企業でも、オフィスリンクのクラウドPBXを導入することが出来る

ゲートウェイ機器を利用して、固定電話もIP電話として利用可能

・多くのオプションサービスを付けることが出来る

・初期費用は73,000円、月額使用料は1,000~ただし、新規契約で70,000ポイントを貰えるキャンペーンを開催中

⑥3CXクラウド

出典:「3CXクラウド」公式サイト

機能

3CXクラウドは、社内の内線電話で、そのままクラウドPBXに使うことが出来ます。また、ネット環境下にあるパソコンとソフトフォンを使う事で、パソコンだけでも内線通話が可能になります。

営業用のスマートフォンがある場合は、専用のアプリをインストールすることでそのままクラウドPBXの機器になるのです。拠点がいくつかに分かれている場合は、新たな拠点のIP電話も内線として使うことが出来ます。

着信グループ設定」で、グループごとの着信音を鳴り分け設定したり、「外線発信規制」などを利用して国際電話や特定の外線への発信を規制することも出来ます。固定電話もスマートフォンも使いたい方にはおすすめのPBXです。

特徴・料金

今使用中の固定電話をそのままIP電話として活用することが出来る

・パソコンとソフトフォンを使えば、内線電話として活用可能

電話機能に「着信グループ設定」や「外線発信規制」などの機能が充実している

・3つのプランがあり、プランに応じたサポートを受けることが可能

・アプリのインストールだけで、スマートフォンを内線の機器として使用可能

まとめ

というわけで、今回はクラウドPBXについてのご紹介と、おすすめのクラウドPBXについて詳しく見てきました。どのクラウドPBXにも特徴があるので、自社の運用方法とよく合うサービスを見極めましょう。

今までは、初期工事の有無や、初期投資の額などで導入を悩まれていたPBXも、クラウドPBXで契約するだけで、月々の通信費をグッと抑え込むことが出来るはずです。クラウドPBXをうまく活用して、自社のサービス向上につなげていきましょう。